とうとう見てしまった。
2004年 11月 04日
一昨日、ロンドンフィルムフェスティバルで「誰も知らない」をみた。
カンヌで賞を取ったことで、この映画の存在を知って以来、
待ちに待ったロンドンでの初上映。
これはわたくしも当日まで知らなかったのだが、
是枝監督と主演の柳楽くんも舞台挨拶に来ていており、ナイスサプライズ!
(カメラ持っていくんだった。。。)
開演の前に、一言求められた柳楽くんは、恥かしがり屋の少年。
テレながらボソッと、「頑張って作ったので見てください。」ですと。
きゃん、かわいぃ~~~~っ!!!
でも、宣伝じゃぁ無いんだから・・・もう見に来てるんだから・・・
これがバリバリのハリウッド子役だったら、
マイク奪い取られるまで流暢に喋り倒すだろうなぁ~。
いかん。いかん。
子役が良すぎる。映像が綺麗すぎる。
チビたちの無邪気さが悲しいし、兄ちゃんの葛藤も切ない。
みんなが演技してない、カメラを意識しすぎてない、
自然な表情が余計につらい。
誇張演出なしにサラサラと墜落していく様が、
絶望的でどうしようもない。
いかん。いかんぞ。これは。
途中、「ほたるの墓」がオーバーラップしてくる。
見終わって2日、いまだになんだかよく分からんがモヤモヤする。
ナニに腹が立ってるのか、ナニが悲しいのか。
嫌なニュースを読んだ時のような後味の悪さもあり、
一方で、美しい景色を目の当たりにしたような、爽快感もあり。
なんなんだろう。
でも、この映画に登場する無責任なオトナ達の批判をする気にはなれない。
この映画の主旨がソコには無いような気がするから。
終演後の監督の質疑応答で彼自身が主張した、
「実話をもとにしているが、ドキュメンタリーを作りたかったのではなく、主人公の少年を中心とした子供たちの成長と視点に焦点をあてたフィクションである。」
これは、この映画を見る上で、キーになる言葉だと思うのさ。
まだ見てない人、とにかく見てちょうだい。
ロンドンでは今週の金曜日からICAにて一ヶ月上映!
もう一度見たいのは山々ですが、涙腺の緩いわたしはDVDを待ちます。
<参照>
Niceさん
Yukunさん
by jondosh
| 2004-11-04 22:51
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