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2009年秋、10年間のロンドン生活を終了。草食系イギリス人夫とオオサカライフスタート!


by jondosh
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Kabuki ft. 市川海老蔵 XI

昨夜はアイボウとエンジェルで待ち合わせし、Sadler'sWellで行われてる歌舞伎を見に行ってきた。

日本の芸能に疎いわたしでも顔くらいは知っている、市川海老蔵君が主役を勤める今回のロンドン公演。

アイボウはもちろんわたしも歌舞伎初体験。
何を期待してよいのかさえ分からぬまま、
とりあえず解説+英訳のイヤホンを借りて席についた。
2階席、前から2列目ど真ん中。いい眺め。

客席は日本人=4:現地人=6くらいかな。
わたしのお隣は年配の英人夫婦。

ちなみにチケットは一枚48ポンド。
ミュージカルチケットだと相場だけど歌舞伎だとお得な気がする。


演目は「Fujimusume」と「Kasane」の2本。


以下、歌舞伎ド素人なのでちょっとズレてる可能性大の感想をば。

「Fujimusume」

真っ暗な舞台に突然照らし出される娘姿の艶やかな海老蔵君に鳥肌ガガッ。この照明もしかり、垂れ幕を使った演出もしかり、派手な舞台装置ではないがとっても効果的。
溜息の出るような美しい着物で楚々と舞う海老蔵君は女性以上に女性的。
プロフィールを見てみると彼は結構ゴツイ(身長176センチ、体重80キロ)。
なのに、白く塗ったお手手でチマチマした仕草(どんな仕草だっ!)をすると、不思議とちっちゃく女らしくみえるのよね。これぞ日本舞踊マジック。


「Kasane」

恋焦がれ妊娠までさせられ、心中しようと追っかけてきた男が実は自分の父を殺したにっくき仇だった。。。ストーリーはお昼のメロドラマに稲川淳二的スパイス(要するにお化け)を加えた古典中の古典。

しかしこれが良かった!大興奮っ!
インターミッションで慌しくグビっと呑んだ白ワインも手伝ってか大大興奮!!
歌舞伎ってこんなにエキサイティングなもんなのねっ!!

特に女形の市川亀次郎君が最高っ!
可憐で一途な娘から、おどろおどろしくも妖艶な怪女への変身がスンバらしい!

迫り来るリズム隊(特に拍子木と足音)にあわせ髪を振り乱して舞う姿のロックを感じる美しさったらっ!!

正直、主役食っちまったなと。
やっぱりカーテンコールでは心持ち、亀次郎君への拍手が大きかったかな。

いやーーー、終盤あんなに手に汗握るとわ。
幕が降りた途端、隣の英国婦人も「Stunning(スンバらしい)!!」と大絶賛。

最高のエンターテイメント。日本の伝統芸能恐るべし。

今度は(今度があるならば)是非一階最前列で見たいっ!

:素朴な疑問:
歌舞伎には決めのポーズの後に絶妙のタイミングではいる、お決まりの掛け声があるとな。今回の舞台なら、市川家屋号の「成田屋っ!!」だったり、海老蔵君の「11代目っ!!」だったり、「よっ、ご両人!!」だったり。

しかし昨日、3階席から時折聞こえてきたのは「ジュウイチィダイメェッ!!」「ナルィ(Rの発音)タヤー!」、発音も声質も思い切りの無さも英国人。どこかしこ間が抜けている。現地採用なのだろうか。。。
by jondosh | 2006-06-09 21:06 | MUSIC&DANCE!